初七日は本来、亡くなった日から7日目に行う法要で、故人の魂の安寧を祈る仏教儀礼の一つです。火葬後に行う場合もありますが、葬儀当日に繰り上げて行う「繰り上げ初七日」や「式中初七日」が増えています。
初七日は命日を1日目として数えた7日目の法要
初七日とは、亡くなった日を1日目として数えて7日目に行う法要です。仏教では四十九日までを「中陰」と呼び、七日ごとに区切りを設けます。関西など一部の地域では命日の前日から数えるため、6日目にあたることもあります。
本来は7日目に改めて僧侶を招いて読経してもらい、その後に親族で会食をします。ただし葬儀から数日後に親族が再び集まるのは負担が大きく、現在この形で営まれることは多くありません。
繰り上げ初七日は葬儀当日に行うことが増えている
火葬待ちの時間や遠方からの参列者の事情を考慮し、初七日法要を葬儀当日に合わせて行う「繰り上げ初七日」や「式中初七日」が主流となっています。これにより遠方の方も一度に弔問できるメリットがあります。
繰り上げ初七日は火葬前後のどちらかで行われることが多く、葬儀の流れに組み込まれるため、別途日を改める必要がありません。
式中初七日は告別式の中で、繰り上げ初七日は火葬後に行う
初七日を葬儀当日に行う一般的な流れ
- 1
式中初七日(告別式の中で行う)
告別式の読経に続けて初七日の読経をしてもらい、そのまま出棺・火葬へ進みます。参列者の拘束時間がもっとも短く済みます。
- 2
繰り上げ初七日(火葬後に行う)
火葬を終えて遺骨を斎場や自宅に安置してから読経してもらい、続けて精進落としの会食に入ります。本来の順序に近い形です。
- 3
どちらにするかを決めるタイミング
式場と火葬場の予約時間、僧侶の都合、会食会場の予約に関わるため、葬儀の打ち合わせの段階で葬儀社と菩提寺に相談して決めます。
初七日のお布施は3万〜5万円、葬儀のお布施に含める場合も
初七日法要のお布施と会食費の目安(宗派・地域・寺院により幅があります)
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 初七日の読経に対するお布施(日を改めて行う場合) | 30,000〜50,000円程度 | 白封筒または奉書紙に「御布施」と表書きする |
| 式中初七日・繰り上げ初七日の場合 | 葬儀のお布施に含める、または10,000〜30,000円程度を上乗せ | 含めてよいかは菩提寺の考え方によるため事前に確認する |
| 御車代 | 5,000〜10,000円程度 | 僧侶が自分で移動する場合に渡す。送迎するなら不要 |
| 御膳料 | 5,000〜10,000円程度 | 僧侶が会食を辞退した場合に渡す |
| 精進落としの食事代 | 1人あたり3,000〜6,000円程度 | 仕出し弁当にすると抑えられる |
お布施は読経に対するお礼で、僧侶の交通費にあたる御車代、会食を辞退された場合の御膳料は別の封筒に分けて包みます。金額に迷うときは菩提寺に「皆さんはどのくらい包まれていますか」と率直に尋ねて構いません。
繰り上げ初七日を葬儀当日に行う場合、葬儀のお布施と別に包むのか一括にするのかは寺院によって異なります。精進落としの人数も当日の参列状況で変わるため、会食の最終人数をいつまでに伝えるかを葬儀社に確認しておきます。
二七日〜四十九日までの中陰法要の位置づけ
初七日の後も、二七日(14日目)、三七日(21日目)と七日ごとに法要が続き、七七日にあたる四十九日までを中陰と呼びます。四十九日法要をもって忌明けとし、納骨や本位牌への切り替えの区切りとすることが多くなっています。
二七日から六七日までは、現在は僧侶を招かず遺族だけで手を合わせて済ませるのが一般的です。省略するかどうかは菩提寺の考え方にもよるため、四十九日の日程を相談するときに併せて確認しておくとよいでしょう。
浄土真宗では追善供養ではなく、仏法に遇う場として勤める
浄土真宗では、亡くなった方は阿弥陀仏の本願によってただちに浄土へ往生すると考えます。そのため、遺族の供養で故人の行き先を良くするという「追善供養」の考え方は取りません。
ただし初七日や四十九日の法要を営まないわけではありません。これらは残された人が故人をご縁として仏法に遇う場と位置づけられ、法要自体は他宗派と同じように勤められます。表現も「冥福を祈る」ではなく「お礼を申す」といった言い方をするため、案内状の文面は菩提寺に確認すると安心です。
初七日のお布施を葬儀費用と分けて見積もる
葬儀社の見積もりに入るのは式場・火葬・飲食などの実費で、僧侶へのお布施は含まれません。式中初七日にすると式の進行は1回で済みますが、精進落としの会食費は参列人数分そのままかかります。
「初七日込み」と書かれたプランでも、読経のお布施は別であることがほとんどです。見積書のどこまでが葬儀社への支払いで、どこからが菩提寺への支払いかを分けて確認しておきましょう。
関連記事
見積もり前の確認リスト
- 初七日の法要を葬儀当日に繰り上げるか確認する
- 火葬前後のどちらで初七日を行うか決める
- お布施の額と御車代・御膳料の目安を把握する
- 精進落としの人数と費用を見積もりに含める
- 宗派(特に浄土真宗)の考え方を確認する
- 二七日〜四十九日の法要予定を把握しておく