この記事では、三回忌を終えた施主が次の年忌や弔い上げの決め方に迷わないよう、宗派公式の年忌周期や数え方、併修の方法、親族への案内文例など実務的な情報を整理しました。

七回忌の次は十三回忌・十七回忌。2026年の年忌早見表

一般的な年忌の並びは「一周忌→三回忌→七回忌→十三回忌→十七回忌→二十三回忌(二十五回忌)→二十七回忌→三十三回忌→五十回忌」となります。宗派や地域によって多少異なり、二十五回忌を営む宗派や三十七回忌以降も行う例もあります。

2026年(令和8年)に該当する年忌は、2020年没が七回忌、2014年没が十三回忌、1994年没が三十三回忌です。亡くなった年に対して満(回忌数-1)年を経過した年に営むのが基本で、一周忌のみ満1年目に行います。

2026年に営む主な年忌と対応する没年・満年数

年忌 亡くなった年(没年) 満年数
一周忌 2025年 満1年
三回忌 2024年 満2年
七回忌 2020年 満6年
十三回忌 2014年 満12年
十七回忌 2010年 満16年
二十三回忌 2004年 満22年
二十五回忌(大谷派など) 2002年 満24年
二十七回忌 2000年 満26年
三十三回忌 1994年 満32年
五十回忌 1977年 満49年

三回忌以降は亡くなった年を1年目に数える(数え年)

一周忌は亡くなって満1年目に営みますが、三回忌以降は亡くなった年を1年目として数える「数え年」の考え方が宗派公式で共通しています。つまり、三回忌は満2年目、七回忌は満6年目にあたります。

仏事では伝統的に数え年を用いるため、このような数え方になります。計算は「満(回忌数-1)年」が目安です。

年忌の並びは宗派で異なり、菩提寺の年回表で確認が必要

主要宗派の七回忌以降の年忌例(公式資料より)

宗派 七回忌以降の主な年忌 備考
浄土宗 七・十三・十七・二十三・二十七・三十三・三十七・四十三・四十七・五十・百 地域差あり。五十回忌の後は五十年ごとに法要
曹洞宗 七・十三・十七・二十三・二十七・三十三・三十七・四十三・四十七・五十 宗務庁の年回早見表による
真宗大谷派 七・十三・十七・〈二十三〉・二十五・〈二十七〉・三十三・〈三十七〉・五十・〈百〉 〈〉は地域差。二十五回忌が本則
天台宗 七・十三・十七・二十三・二十七・三十三 五十回忌や百回忌を行う例もあり
真言宗豊山派(寺院例) 七・十三・十七・二十三・二十七・三十三・三十七・四十三・四十七・五十・百 寺院の説明では、現在は七回忌・十三回忌・三十三回忌を行う方が多い
臨済宗・黄檗宗 周期の表はない 五十回忌の後も五十年ごとに年回忌をする地域が多い

このように年忌の周期は宗派や地域で異なり、二十三回忌と二十七回忌をまとめて二十五回忌とする場合もあります。自家の年回表は必ず菩提寺で確認しましょう。

弔い上げは三十三回忌か五十回忌が慣習の目安で決まりはない

弔い上げとは年忌法要を締めくくる区切りのことで、三十三回忌か五十回忌とする所が多いと辞典などで説明されています。ただし宗派の公式見解では、浄土真宗本願寺派は「五十回忌でおしまい」ではないとし、浄土宗と真宗大谷派は五十回忌の後も五十年ごとに勤めるとしています。臨済宗も五十回忌の後は五十年ごとに年回忌をする地域が多いとしています。

つまり弔い上げの回忌は宗派の決まりではなく、家族と菩提寺が相談して決めるものです。施主の年齢や親族の状況によって十三回忌や十七回忌で区切る家もあり、最終年忌を十七年目とする所があることは以前から百科事典にも書かれています。早めに終えてはいけないという宗派の決まりは見当たりません。

全日本仏教会・大和証券の2022年度の調査では、家族の法要として七回忌以降を必要と考える人は3割未満で、十三回忌を必要と考える人は約2割でした。

弔い上げの決め方は菩提寺に相談し家族で話し合う

弔い上げを決める手順

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    1. 菩提寺の住職に相談

    宗派の年回表や他の先祖の年忌との関係も含めて住職の考えを伺います。

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    2. 家族で話し合う

    施主や参列者の年齢、親族の負担、参列者数の減少、他の年忌との重なりを考慮して規模や回忌の区切りを決めます。

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    3. 親族に案内し伝える

    弔い上げの回であること、今後は家族中心に供養を続けることを案内状や電話で伝えます。

菩提寺がない場合は葬儀社紹介の僧侶や近隣の同宗派寺院に相談し、宗派が不明な場合は親族の過去帳や墓石の刻字などで確認しましょう。

年忌が重なったら併修できる。曹洞宗は新しい方の命日に合わせる

同じ年に複数の故人の年忌が重なった場合、一度の法要でまとめて営むことを「併修(合斎)」といいます。曹洞宗の公式では、新しい方の命日に合わせるのが一般的で、一周忌は他の年忌と重ねない方がよいとされています。

2026年には、2014年没の十三回忌と2020年没の七回忌が重なる例があります。この場合は2020年没の七回忌の命日に合わせて併修するのが曹洞宗の型です。

お布施の額は宗派公式に決まりはなく、併修時のお布施の包み方や塔婆料については菩提寺に相談しましょう。案内状には二人の戒名と回忌を並べて記載します。

七回忌以降は家族中心で行い、会食や引き物は省略できる

七回忌以降の法要は家族や近親者中心に行うことが多く、招く範囲は施主が決めてよいとされています。近親者のみなら電話連絡でも差し支えありません。

会食は宗派によって必須ではなく、希望がなければ省略可能です。省略する場合は案内状にその旨を明記し、僧侶には御膳料を包むのが慣習です。引き物も香典を辞退する場合は用意しなくてよいですが、香典を受ける場合は持ち帰りやすいものを用意する配慮が望まれます。

お布施の金額に決まりはなく、住職に尋ねて参考にする

七回忌以降の年忌法要や弔い上げのお布施について、調査に基づく明確な相場は見つかっていません。宗派公式も金額の決まりはなく、無理のない範囲で包むよう勧めています。

お布施の額が分からない場合は、菩提寺の住職に「皆さまどのくらい包まれているか」を尋ねることが適切です。

親族に「今回で最後」と伝える案内状と電話の文例

最後の年忌法要であることを親族に伝える際は、案内状や電話で「家族と菩提寺で相談のうえ今回をもって年忌法要を締めくくる」と明記し、今後も家族で供養を続けることを添えると誤解を避けられます。

年長の親族や故人の兄弟姉妹には、案内状の前に電話で一声かけると角が立ちにくくなります。

親族への伝え方の文例

用途 文例
最後の年忌法要の案内(はがき・手紙) 拝啓 ◯◯の候 皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。来る◯月◯日は亡父◯◯(戒名◯◯◯◯)の十三回忌にあたります。家族で話し合い、菩提寺のご住職とも相談のうえ、このたびの十三回忌をもちまして父の年忌法要を締めくくらせていただくことといたしました。これまでのご厚情に心より御礼申し上げます。今後は家族にて供養を続けてまいります。ご参列いただけましたら幸いに存じます。敬具
併修の案内(2人の年忌が重なる) 来る◯月◯日は祖母◯◯(戒名◯◯)の七回忌ならびに父◯◯(戒名◯◯)の十三回忌にあたります。つきましては両名の法要を併せて営みたいと存じます。
家族のみで営んだ後の報告(手紙・メール) 先日、父の十三回忌を家族のみで営みました。ご住職とも相談し、これをもちまして父の年忌法要を締めくくることといたしました。生前ならびにこれまでのご厚情に深く感謝申し上げます。今後とも変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

電話での伝え方例としては、「来年の父の十三回忌を家族だけで小さく営もうと思っています。住職とも相談してこれを最後の法要にすることにしました。これまで本当にありがとうございました」と伝えるとよいでしょう。

弔い上げ後の位牌は宗派で違い、菩提寺に相談する

浄土真宗では位牌を用いず、過去帳で先祖を記録するため弔い上げ後の位牌の扱いは基本的にありません。一方、曹洞宗では位牌が多くなった場合に繰り出し位牌や合同牌、先祖代々の位牌にまとめることが可能で、日蓮宗では過去帳に記入して整理します。

位牌の処分やまとめ方は宗派や地域で異なり、弔い上げ後に自分で処分せず必ず菩提寺に相談しましょう。

弔い上げ後もお墓参り・命日・お盆・お彼岸の供養は続けられる

弔い上げは僧侶を招いて故人の年忌法要を締めくくる意味であり、手を合わせることや日々の供養をやめる意味ではありません。宗派公式も命日やお盆、お彼岸などの定期的なお参りを勧めています。

また、寺の合同法要(施餓鬼会など)に参加して先祖全体として供養を続けることも一般的です。

弔い上げと墓じまいは別の手続きで、相談は同時にできる

弔い上げは年忌法要の区切りであり、お墓を返して遺骨を移す墓じまい(改葬)や永代供養への切り替えは別の手続きです。改葬には今のお墓がある市区町村長の許可が必要です。厚生労働省の統計では、改葬の件数は令和5年度の166,886件から令和6年度は176,140件に増えています。

施主の高齢化や承継者不在などの理由で弔い上げを考えるタイミングは墓じまいの検討と重なることが多いため、菩提寺との相談時に今後のお墓の扱いも切り出すと話がスムーズです。

立場別の次の一手|三回忌後の施主の例

読者の状況別:弔い上げの考え方と次の行動例

あなたの状況 弔い上げの考え方 まずやること 次の一手
三回忌を終えたばかりの施主(2024年没) まだ決めなくてよい。次は2030年の七回忌 故人ごとの次の年忌を書き出す 七回忌の規模を家族で相談
親の七回忌を迎える(2020年没) 規模を縮小してよいか検討する時期 菩提寺に日程と規模を相談 招く範囲・会食の有無を決める
十三回忌(2014年没)と別の人の七回忌(2020年没)が2026年に重なる 併修できる(曹洞宗は新しい方の命日に合わせる例) 菩提寺に「一緒にお願いできるか」「お布施の包み方」を聞く 案内状に二人の戒名・回忌を並記
施主・兄弟が70代以上 十三回忌・十七回忌で区切る選択肢 家族で「最後をいつにするか」話す 菩提寺に相談→親族へ案内
浄土真宗の家 宗派として区切りを設けない(本願寺派)。大谷派は五十回忌以降も五十年毎 寺の考えを聞く 年忌を小さく続ける/報恩講・お盆等の行事に参る形も相談
浄土宗・曹洞宗・臨済宗・天台宗・日蓮宗・真言宗の家 三十三回忌か五十回忌が慣習の目安。早めることは寺と相談 寺の年回表で自家の周期を確認 弔い上げの回を決める
菩提寺がない(葬儀社紹介の僧侶だった) 家族で決めてよい 宗派を確認 僧侶派遣・近くの同宗派寺院に依頼、または家族だけで偲ぶ
宗派が分からない — 親族・過去帳・位牌・墓石の刻字を確認 確認できたら同宗派の寺に相談
弔い上げを終えた 個人の年忌は終了 位牌の扱いを寺に相談(真宗は不要) お盆・お彼岸・命日のお参りを続ける
お墓を継ぐ人がいない 弔い上げと墓じまい・永代供養を一緒に考える 寺・霊園に今後の相談 改葬許可・永代供養の契約内容を確認
親族の中に「続けたい」人がいる 無理に終えない 親族で話し合い、仲違いが起きないようにする その人が施主を引き継ぐ案も

よくある疑問と答え

よくある疑問

Q法事は何回忌までやるもの?
A決まりはありません。三十三回忌か五十回忌を最後(弔い上げ)とする所が多いとされますが、浄土真宗本願寺派のように区切りを設けない宗派もあります。家族と菩提寺で決めます。
Q2026年に七回忌なのは何年に亡くなった人?
A2020年(令和2年)に亡くなった人です。十三回忌は2014年、三十三回忌は1994年に亡くなった人です。
Qなぜ一周忌の翌年が三回忌なの?
A三回忌からは亡くなった年を1年目と数える(数え年)ためです。◯回忌は満(◯−1)年で、一周忌だけ満1年です。
Q十三回忌や十七回忌で終えてもいい?
A終えてはいけないという宗派の決まりは見当たりません。十七年目を最終年忌とする地域も以前からあります。宗派によって考え方が違うので、菩提寺に先に相談してください。
Q七回忌は家族だけでいい?
A招く範囲は施主が決めてよく、近親者だけなら電話連絡でもよいとされます。七回忌以降は家族中心にする家が多いとされます。
Q祖母の七回忌と父の十三回忌が重なったら?
A一度にまとめて営む「併修」ができます。曹洞宗は新しい方(祖母)の命日に合わせるのが一般的としています。一周忌は他と合わせない方がよいとされます。
Q弔い上げのお布施はいくら?
A調査に基づく相場は見つかりませんでした。宗派はお布施に決まった額はないとしており、住職に事前に尋ねてよいとしています。
Q最後の法要にすることを親族にどう伝える?
A案内状に「このたびの◯回忌をもちまして年忌法要を締めくくらせていただきます」と書き、今後も家族で供養を続けることを添えます。
Q弔い上げの後、位牌はどうする?
A宗派で違います。浄土真宗は位牌を用いません。曹洞宗は先祖代々の位牌や繰り出し位牌にまとめられるとし、日蓮宗は過去帳に記入するとしています。自分で処分せず菩提寺に相談してください。
Q弔い上げの後もお墓参りや命日の供養はしていい?
Aもちろんです。宗派は日々の供養やお盆・お彼岸・命日のお参りを勧めています。
Q弔い上げをしたら墓じまいしないといけない?
Aいいえ。別の手続きです。墓じまいで遺骨を移すには、今のお墓がある市区町村で改葬許可が要ります。
Q会食をしなくても失礼にならない?
A宗派の説明でも会食(お斎)は「希望があれば」とされています。しない場合は案内に書き、僧侶には御膳料を包むのが慣習です。

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見積もり前の確認リスト

  • 故人の没年を西暦で全員分書き出し、次の年忌を早見表で確認する
  • 自家の宗派と菩提寺の年回表(回忌の周期や二十五回忌の有無)を必ず確認する
  • 菩提寺の住職に弔い上げの回忌や法要の規模について相談する
  • 法要を併修する場合、どの日に合わせるか(新しい方の命日が一般的)を菩提寺に確認する
  • 親族への案内は範囲と会食の有無を決め、最後の年忌であることを伝える文面を用意する
  • お布施の額は決まりがないため、住職に事前に尋ねて参考にする
  • 弔い上げ後の位牌の扱いやお墓参りの継続について菩提寺に相談する
  • 墓じまいや永代供養を検討する場合は、改葬許可の手続きや費用について早めに確認する