さいたま市・川口市・川越市・所沢市・越谷市は市が直営する火葬場を持ち、春日部市や越生町の周辺では複数市町が一部事務組合をつくって共同運営しています。どちらも「構成市町の住民かどうか」で料金が二段構えになる点は共通です。

一方、朝霞市斎場・川越市民聖苑やすらぎのさと・さいたま市思い出の里会館は火葬炉を持たない式場専用の公営施設です。朝霞市・志木市・和光市・新座市の朝霞地区4市には公営火葬場がなく、火葬は近隣の施設に頼ることになります。

住民は無料〜30,000円、市外は48,000円から

主要施設の大人の火葬料は下表のとおりです。市内居住者の火葬料が無料の施設もあり、一律の相場表現は実態と合いません。

なお、ここに挙げた埼玉県内の施設はいずれも大人・小人の境界が12歳(12歳以上が大人)です。

埼玉県の主要な公営火葬場(大人の火葬料・住民/市外)

施設名 運営 住民の火葬料 市外の火葬料 式場
浦和斎場(さいたま市桜区) さいたま市 7,000円 56,000円 あり(市民限定)
大宮聖苑(さいたま市見沼区) さいたま市 7,000円 56,000円 なし
川口市めぐりの森 川口市 30,000円 100,000円 なし
川越市斎場 川越市 無料 48,000円 あり
所沢市斎場 所沢市 5,000円 60,000円 あり
越谷市斎場 越谷市 10,000円 80,000円 あり
埼葛斎場(春日部市) 埼葛斎場組合 10,000円 60,000円 あり
越生斎場(入間郡越生町) 広域静苑組合 10,000円 80,000円 なし

市内料金は「亡くなった人の住所」で決まる施設が多い

所沢市斎場は亡くなった本人の住民登録地で市内・市外を決めます。川越市斎場も亡くなった人の住所による判定です。越谷市斎場は亡くなった人が市民の場合と喪主が市民の場合のどちらでも市民料金になります。

さいたま市の待合室・霊安室は、亡くなった人か祭祀を主宰する人のどちらかが市内であれば市内料金です。同じ施設でも火葬料と待合室で判定のしかたが違うことがあるため、「どちらの住所で見るか」を申し込み前に確認してください。

越谷市斎場の「市民」は越谷市だけでなく吉川市・松伏町の住民を含みます。埼葛斎場は春日部市・蓮田市・白岡市・杉戸町、越生斎場は越生町・毛呂山町・鶴ヶ島市・鳩山町・坂戸市が構成市町です。自分の市に火葬場がなくても、組合に入っていれば住民料金で使えます。

予約は窓口のみの施設もある/火葬許可証は死亡届と同時に受け取る

予約方法は施設ごとに違います。さいたま市は火葬場・斎場統合予約システム、所沢市斎場は予約管理システム(登録完了後は24時間予約可)、川口市めぐりの森は火葬予約システムを使います。

一方、越谷市斎場は市役所市民課・北部/南部出張所または市役所中央管理室の窓口での申し込みで、電話予約ができません。埼葛斎場も構成市町の市役所・町役場の窓口に申し込みます。深夜や休日に亡くなった場合の動き方が変わるので、申込先は事前に確認しておくと安心です。

火葬には火葬許可証が必要で、これは死亡届を提出したときに交付されます。死亡届の期限は死亡の事実を知った日から7日以内です。

年末年始は休館日を設ける施設があり、明けの数日は予約が取りにくくなります。友引を休館日にしている施設もあるため、通夜・告別式の日取りは火葬枠を押さえてから決めるのが実際の順番です。

東京都民が使うと火葬料は48,000〜100,000円

東京都民が埼玉県内の公営火葬場を使う場合は市外料金です。川越市斎場48,000円、浦和斎場・大宮聖苑56,000円、所沢市斎場60,000円、越生斎場80,000円、川口市めぐりの森100,000円で、住民料金との差は8〜20倍に開きます。

東京23区側と比べると、民営の東京博善6斎場は87,000円、戸田葬祭場は80,000円で、居住区に関係なく同額です。23区の公営は臨海斎場(構成5区の区民44,000円)と都営瑞江葬儀所(都民59,600円)の2か所のみで、23区内に「区民だから安くなる火葬場」が広くあるわけではありません。なお東京博善の特別区区民葬儀は2026年3月31日の火葬分で取扱いが終了しています。

搬送距離が伸びれば寝台車の料金も加算されます。火葬料の安さだけで決めず、搬送費と安置費用を含めた総額で比べてください。

式場は「あり」でも市民限定・時間制など条件が違う

式場を併設していても、使い方と料金は施設ごとに大きく違います。浦和斎場の葬祭場は1時間3,660円ですが、利用できるのは亡くなった人か祭祀を主宰する人がさいたま市民の場合に限られ、市外居住者は使えません。

川越市斎場の小式場は通夜と告別式を通して40,000円、告別式のみなら20,000円(いずれも市内)。所沢市斎場は第1式場が1回5時間で市内26,200円・市外52,390円で、控室とのセット利用が前提です。越谷市斎場の式場は祭壇・清め室・控室込みで150,000円(市内)、埼葛斎場は通夜から告別式まで通して組合内50,000円・組合外100,000円です。

火葬炉のない朝霞市斎場(第一式場・控室が1時間で市内3,700円・市外7,400円)や川越市民聖苑やすらぎのさとのように、式場だけを公営施設で借りる選択もあります。この場合は火葬場の予約を別に取る必要があります。

待合室と霊安室は別料金で、市外は2〜8倍になる

火葬料のほかに待合室と霊安室の使用料がかかります。浦和斎場の待合室は1部屋1時間で市内1,640円・市外3,280円、大宮聖苑は1,880円・3,760円。霊安室はいずれも1体1日で市内540円・市外1,080円です。

所沢市斎場の待合室は1回2時間で市内2,100円・市外7,340円、霊安室は24時間で市内1,050円・市外3,150円。越谷市斎場の待合室は市内4,000円・市外32,000円と差が特に大きいため、見積もりでは火葬料と分けて確認してください。

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見積もり前の確認リスト

  • 利用したい施設の市内料金が「亡くなった人の住所」か「喪主の住所」で決まるか確認する
  • 組合立の施設なら自分の市町が構成市町に入っているか確認する
  • 大人・小人の年齢境界(埼玉県内の主要施設は12歳)を確認する
  • 予約が窓口のみか予約システム・電話が使えるかを確認する
  • 式場が市外居住者でも使えるか、料金が時間制か1回制かを確認する
  • 待合室・霊安室の使用料が火葬料と別立てかを見積もりで確認する
  • 死亡届を出して火葬許可証を受け取る段取りを葬儀社と確認する